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マダム

泊まったホテルの夕食時、人数分のお冷やを店員さんに頼んだら、一瞬場が凍り付いた。僕が店員だと思って疑わなかった、かのマダムは客だった。

さっき壊れたコンロを直していたんだけどな。確かにエプロンはしてなかったよ。でもあの周囲との馴染みっぷりは店員に違いない。

マダムは、お冷や人数分という僕のオーダーをすぐ近くにいた店員にそっくりそのまま転送して、笑いながら「店員みたいに見えるもんねぇ」とおどけてみせた。

すみません、すみません。土下座して謝った。

日頃の注意力、それからこういう場面をうまく切り抜ける術を身につけよう。そう心に決めた週末であった。